日本人間ドック学会(奈良昌治理事長)は24日、昨年全国で人間ドックを受診した人のうち、「異常なし」と判定された人の割合は11.4%で、昭和60年の調査開始以来最低だったと発表しました。
調査をまとめた笹森典雄副理事長は「職場などのストレスが、日本人の生活習慣を悪化させているのではないか」と話しています。
調査は、同学会などが指定した全国の病院や施設約700カ所で人間ドックを受診した約295万人(男性185万人、女性110万人)を対象に実施。「異常なし」は11.4%に当たる約33万5000人で、これまで最低だった平成17年の12・3%を下回ったそうです。
項目別では肝機能異常(脂肪肝を含む)が最多の26.2%で、これに高コレステロール25.4%、肥満24.4%が続き、生活習慣病と関連する項目が目立ちました。
人間ドックでがんが発見されたケースは6817人。内訳は胃がん31.7%、大腸がん18.0%、肺がん7.5%などでした。