肥満の一部はウイルス感染によって起きるらしい!?
こんな研究を、米ルイジアナ州立大のグループがまとめ、ボストンで開かれた米化学会で20日発表したことをロイター通信などが伝えました。
肥満の人は、そうでない人に比べて、風邪や結膜炎の原因となるウイルスの仲間アデノウイルス36に感染している割合が高いとされていますが、感染との因果関係ははっきりしませんでした。
研究グループは、美容のために行われる脂肪吸引で得られた人間の脂肪組織から、さまざまな細胞に変化する能力を持つ幹細胞を抽出し、このウイルスを加えました。
その結果、ウイルスを加えられた幹細胞の半分以上が脂肪細胞に変わりましたが、加えられなかった幹細胞で同様の変化を示したのはわずかでした。
ウイルスが肥満の原因だとはっきりすれば、ワクチンが開発できそうだといいますが、研究グループは「すでに肥満の人には役立たないだろう」としています。
アデノウイルス36は以前から、肥満との関連が疑われてきました。
米ウィスコンシン大学の研究チームは00年、このウイルスに感染させたニワトリやハツカネズミが、感染させなかったものより脂肪を2倍多く蓄積した、という論文を発表しています。
参照:朝日新聞
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